2010年2月17日水曜日

17日「生きている感触」

サンゴを拾って保護し、のちに植え付けをする、
というのはやめである。
私はものすごく間違ったことをしていたらしい。
サンゴさん、すみませんでした!!
ああああ~、私ってあほ~。

サンゴの専門家を話してみたのと、
メリディアンに保護したはずのサンゴのかけらのその後を知って、
おののいた。
メリディアンに保護したサンゴの多くは速攻死んでしまった。
原因は環境が違いすぎるからである。
ひとくちにボラボラのサンゴといっても、
ラグーン内のサンゴ、外洋のサンゴ、
リーフに近くうねりをまともに受けるサンゴ、
深場でうねりの影響が少ないところに育ったサンゴ、
波打ち際で日にさらされることもあるサンゴ、
流れの強いところのサンゴ、
ラグーンの中でも透明度のよい穏やかなところのサンゴ、
岸辺に近く、人に踏まれ、土砂をかぶり、タフに育ったサンゴ・・・
などなど、いろんな環境に適して生存しているのである。
外洋のサンゴをラグーンの中に持ってきても、生きられないし、
その逆も同じである。

サンゴの専門化がそう話してくれ、
とにかくサンゴが自分で定着するのを、じっくり待て、とのことである。
折れて転がっているのでも、そこが硬い岩盤のところであれば
(実際は岩盤ではなく、造礁サンゴが長年かけて造った石灰の土台)、
必ず根を張るのだそうだ。
確かに持って帰った珊瑚はすぐに死んで白くなってしまったが、
そのへんに転がっているのはまだ健康的な色のまま転がっている。
砂をかぶれば、絶対に死ぬ。
砂礫に埋もれかけているのを、せめて岩盤のところにおいてみる。
サンゴを触ると必ず指先にぬめりがのこる。
サンゴの分泌物である。
光合成で得てさらに余った栄養分はそとに出すのだ。
その栄養分の粘液を食べるのが、アカホシサンゴガニだったりし、
他の生き物を養っている。
今度見てみるとよい。
サンゴの周りに白く糸をひいたようなのがよくまとわりついている。
それがそうである。
そのうめりが、
「おお、行きとるなあ」
という感じがして、なんとなくうれしいのだ。
(しかあし、触ってはいけないのだよ。)

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